江戸切子製作風景今日の川柳

2009年09月11日

友人の死を悼む

とあるブログを読んで以来、昔に事故で亡くなった友人のことが頭の中を駆け巡っています。
以降、独り言の吐き出し。

高校を卒業して専門学校へ入学。
すぐに仲良くなった友人。
けっこう年齢にばらつきのあるその学校、同い年で同じ千葉県出身。
すぐに仲良くなりました。

彼は、同じ千葉県とはいえ房総の漁港のある街から通っていて、通学に3時間くらいかけていた。
ほぼ始発に乗って、毎日学校へ。

おバカキャラの朗らかな性格だけれども、勉強熱心。
「卒業したら海外青年協力隊に行く!」
と言っていました。

そして学校が終わると、毎日のようにマージャンやって、酒飲んで、たまに神保町の古本屋街をそぞろ歩いて。
いつも12時間以上いっしょにいた。

歌が好きで、酒が好きで、キャメルを吸っていた。
どんな曲が好きだったのかは、忘れてしまった。
(私は音楽に興味が無い)
マイケルジャクソンをカラオケで歌っていたのを覚えている。
欧陽菲菲のラヴイズオーバーも歌っていた。

まだ、顔も覚えている。
お地蔵さんのような、丸い顔で、目の細い、優しげな顔でした。
坊主頭で、キャップをかぶり、カーゴパンツが大好きで、ワークブーツをいつもはいていた。
背は180くらいで、俺よりも高かった。
ぽにょぽにょしたお腹で、体重は不明。

そういえば、
「夏休みに遊びに行く」
って約束していたけど、行かなかったね。
せっかく海が近いのに。
夏休みは、まだ元気だったのに。。。


命日は11月13日。
私が中学時代に大好きだった女の子の誕生日。
そう、お前とは知り合って半年しか経っていなかった。

その日は御茶ノ水で、古本屋に行ったあと。
地元の友達から飲みに誘われて、早く帰った。
御茶ノ水の坂の途中の公衆電話。
遠距離だから、テレホンカードがみるみる減って、テレホンカードを貸したのを覚えている。
「わりぃ、地元で飲みに行ってくる」
というような言葉が最後かなぁ。

そうその日の晩に、飲酒運転の友達の車に乗って、なんでもない直線道路で。
人の家の塀に衝突して、放り出されたらしいね。
お母さんが事故現場へ案内してくれたよ。

未成年の飲酒運転で、保険からなにから、全部おりなかったらしいね。
「1人息子だからって、色々な保険に入れたのに」
ってお母さんが言っていたよ。
婦人警官をやっているお姉さんに迷惑かけただろ。
4人兄弟の末っ子で、やっとできた男の子。
ご両親を悲しませただろ。
お父さんは、漁でアルゼンチンにいて、お葬式にも出られない。
地球の反対側で、息子が死んだって聞いて、どう思ったんだろう。
お父さんと最後に会ったのは、いつだったんだい?

お通夜の終わったあと、お母さんと話をしたよ。
何を話したのかは、忘れてしまった。
ただ、話を聞きながら、ずっと大泣きしていたのを覚えている。


そうそう、亡くなったあとは毎年お墓参りに行って、家にもお邪魔して。
必ずお母さんは、美味しい魚をご馳走してくれて。
俺の家には干物とかが届いていたよ。
形見分けでもらったお前の服は、どこにいってしまっただろう。

ここ何年も行ってないね。
結婚前にいまの嫁さんと行ったのが最後。
もう10年近く行っていない。
お母さんへの結婚の報告は、葉書でしたけれど・・・・
子供ができたことは、なんとなく言いづらくて。
そしていつしか疎遠になっていた。

2.3年前に、家族で鴨川へ旅行に行ったとき。
寄ろうと思ったんだけど、家は留守で、子供が大泣きしていたからお墓には行かなかった。
「早く帰る」
ってずっと泣いていたんだよ。

もう、電話番号も忘れちゃったよ。
もう、住所も葉書の山をひっくり返さないとわからないよ。
でも、家もお墓も覚えている。いまでも行けるよ。
お前は知らないかもしれないけれど、お寺へ行く道がすごく狭いんだよ。


下の子が大きくなったら、必ずいく。
今度は、子供が泣いていても、必ずいく。
昔みたいに、キャメルのタバコをお墓に供えるよ。
海が見える、緑に囲まれたお墓に行くよ。

at 20:35│Comments(7)TrackBack(0)たまには真面目な話 | 昔話
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この記事へのコメント
1. Posted by せばすてぃあん   2009年09月11日 21:25
こんばんは!

先日はコメントありがとうございました。
つらい思い出聞かせてもらいました。
同年代の知り合いがなくなるというのは、僕も今まで経験した事がないし、想像できないです。
ここで仰っているとおり、いつかキャメルを添えに行けることを願ってます。
2. Posted by 風香   2009年09月11日 23:22
大事な友達を早く亡くすのはすごくつらいです。
こちくんのこの日記を読んで、涙が出ました。
やっぱり。。。
身近な友達が突然いなくなるのはつらいです。

でも、こうやって思い出して
誰かに話す事はきっと大事な事だと思います。
思い出す事が、唯一いなくなった人に会える手段だから。。。
3. Posted by kuu   2009年09月12日 10:47
こんにちはぁ♪

私も高校の時、亡くした友人がいたんだけど
自分が親になって、その時ご両親は

どんな感情だったんだろうって思うと
辛くなる時があります。

人それぞれ、いろんな意見や想いはあるんだろうけど
私は、その時の事はあんまり口にしないかもなぁ。

大事な事は私の心の中に、いつでもその人が居る事だと思うんですよねぇ。

いつかお墓参りに行けるといいですね。
4. Posted by こちくん   2009年09月12日 12:02
お墓参りいきますよ〜
キャメルもってね。

ちなみにこの記事は消そうか悩み中。
やっぱり良くないかなぁ????
5. Posted by kuu   2009年09月12日 12:44
消さなくていいと思いますよぉ。
ジ〜ンときたもの。

blogはその時の想いを綴るものだもん。
素敵な内容だと思いますよ♪
6. Posted by くろこ   2009年09月12日 17:52
私も、亡くなったお友達思いだしちゃった!

何かつらいね!
7. Posted by りい子☆   2009年09月12日 19:16
お友達の死はつらいですね。
こちくんの思いが綴られた日記、心にずしんと響きました。
泣けました。
キャメルのタバコをお墓に供えられる日が早く来るといいですね。

りい子
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